わたしの次男は、1年生の途中から「学校へ行きたくない」と登校しぶりをする時期がありました。
入学してしばらくはスムーズに学校へ行っていて帰ってきてからも生き生きしていたのですっかり安心しきっていたわたし。
そのため、登校しぶりがはじまった時にはとってもびっくりしました。
長男では経験しなかったことなので、どのように対応すればいいのかとても悩み、模索した出来事です。
同じように1年生の登校しぶりで困られている方もおられるのではないでしょうか?
今では過去の出来事となり、次男は元気に学校へ行っています。
1年生の登校しぶりへの対応の仕方のポイント
1年生の登校しぶりへの対応の仕方のポイントは以下の通りです
- 子供に原因ばかりを聞き出そうとしすぎない
- 原因は1つとは限らない
- 子供は甘えたい状態
- 子供は親にサポートしてほしい状態
- 子供の成長のペースは人と違っていい
以下に具体的に解説をしていきます。
1.子供に原因ばかりを聞き出そうとしすぎない
原因を知ることはもちろん大事なことですが、子供が言ったことが本当の理由とは限らないからです。
具体例
次男が、「学校へ行きたくない」と言い出したとき、わたしは原因は何なのか知りたくなりました。
それは、次男を追い込みたいとかそのようなものではなく、どんなことが次男を苦しめているのか知りたかったからです。
次男は、「何もしていないのに、突然叩いてくる子がいて、やめてと言ってもやめてくれなくて嫌」というものでした。
この問題がきっかけで次男の登校しぶりははじまりましたが、その問題が解決したあとも次男の登校しぶりは改善しませんでした。
子供にとって理由というのは、正直に語っていて本当のことではあるのだけど、それだけが原因ではない場合があります。
次男の場合はまさにそれです。
問題が解決しても、学校へ行きたくない。だけど、行けば楽しく帰ってくるんですよね。
2.原因は1つとは限らない
子供が語ることだけが真実で原因ではなく、そこに隠された原因も存在するからです。
具体例
1年生というのは、立派に自分のことを語れるようになりますが、自分の気持ちの原因までは自分でもわからない場合があります。
次男は乱暴なお友達の存在がきっかけで登校しぶりをはじめました。
でも、その陰には他にも同時に色々なことが起こっていました。
- 幼稚園とは違う小学校という場所への不安。
- 運動会の練習がはじまり幼稚園の頃のように先生がサポートしてくれて当たり前なところとは違い、自分で困ったことがあれば言わないといけない
- 登校班の歩くペースが早くついていくのが大変
- 宿題が毎日あるけれど、やりたいこととは内容が違うし決まっている
- 遊ぶ時間が幼稚園のようにはない
- 乱暴な男の子たちは悪いことをしても謝らないし、繰り返し悪いことをしてくるし、やめてということは通じない
- 先生に怒られている場面を目撃して幼稚園の先生とは迫力が違いびっくりする
- 母が小学校まで送迎してくれない
大好きな長男のいる小学校というところに憧れて入ってみたけれど、自分で体験してみたら想像とは違ったんですよね。
小学校という舞台は、幼稚園を頑張ってやっと卒園した次男にとっては高すぎる舞台で、毎日頑張って、頑張って…それでもあるいろんな問題に心がいっぱいいっぱいだったんです。
原因はいっぱいありすぎて、心が疲れてしまっていたんですよね。
原因を1つに絞ろうとするとたくさん問題がありすぎて無理なんですよね。
だから、次男のように複合的に問題として登校しぶりが起きていると理解した方がいい場合もありますよ。
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3.子供は甘えているのではなく、親に甘えたい状態
心が限界にきてしまっているために登校できない不安が出てきている状態だから、今はうまく甘えることができていない状態で、親にうまく甘えたい状態だからです。
具体例
わたしは、登校しぶりしている次男の状況というのは、決して甘えてサボりたいから出てきているようなものではないと考えています。
学校の準備をして玄関までは普通で、そのまま行くのかな〜と思うくらいスムーズに行動するんです。
でも、玄関からその先に足をすすめようとすると前に足が進まない…。
もしくは、足を進めてみたけれど、不安になって家に戻ってきてしまう。
そのように不安な状況だからこそ、親にうまく甘えることができていない状態で、親を頼りたい甘えたい状況なのではないかとわたしは思いました。
甘えるというのは、できることをサボっているような状況に聞こえます。
登校しぶりの状況はできることをサボっているのではなく、できることができなくなってしまった状態や、できなくて困っている状況です。
決して甘えている状態でもなく、親を頼りにしたくて甘えたい状態なんですよね。
4.子供は親にサポートし、心に寄り添ってもらいたい
親に甘えているわけではなく、親に頼りたいと思っている状態だからです。
具体例
子供は親に甘えている | 子供は親に甘えたい |
子供を責めたり、怒ったりする | 子供をサポートし、心に寄り添う |
登校しぶりの状態を子供が甘えていると考えると、子供を責めたり怒ったりすれば問題が解決すると思ってしまいます。
しかし、子供は甘えているのではなく、親に甘えたい状態なんです。まだ、実際には親に甘えれていないんですよね。
だから、親に甘えてサポートをしてもらいたい。
自分の心に寄り添ってほしい状態です。
だから、この時期に怒ったり、責めたりして問題を解決しようとするのは間違っています。
そうではなく、子供の心に寄り添いサポートすることが大事になってきます。
ただ、なんでも子供のいうことを聞いちゃうのは違うので、そこはご用心を。
5.子供の成長のペースは人と違っていい
人それぞれ個人差があって当然だからです。
具体例
同じ年齢の子供たちと一緒のタイミングで小学校へ入学します。
でも、それぞれに成長の速度は違うので、人よりも遅い子というのはいます。
次男は、母離れが長男に比べると遅いところがありました。
幼稚園でもスムーズに離れれるまでわたしは幼稚園で一緒に過ごしてならし保育。
そして、離れれるようになっても、朝の玄関でのお別れは悲しくなってしまう。
そのため、部屋まで入るまでお見送りというのが年長になるまでずっと。
しかし、小学校へ入るとすんなり登校できるようになり、わたしがびっくりするくらいだったんです。
でも、それって次男の中では頑張っていたんですよね。
まだしっかり母離れするには、もう少し時間が必要だったのでしょう。
人それぞれ、「もういいよ」って思える時期は違って、次男の場合は自分で思っているよりも少し早く母離れしないといけない状況になり頑張ったんです。
でも、やっぱりまだ母に甘えたいんですよね。
ちょっとくらい離れれる時期が遅くてもいいんです。
次男は、自分の子供が登校しぶりをした時には気持ちを理解してあげれると思うと言っていて、わたしの中では無駄な時間ではなかったと思っています。
6.親が焦らない
いつまで続くのかわからない状態だと不安になるからです。
具体例
子供が登校しぶりをしている状況では、親は焦ってしまいます。
そして、何より悩んでしまいます。
でも、わたしの次男の経験からすると、焦ったり悩んだりしても結果は変わりません。
それはどうしてかというと、登校しぶりが終わるタイミングを決めるのは子供だからです。
その日がくるまで諦めずサポートし続けることが大事です。
7.子供や先生と相談しながら進めていく
どれが正解なのかわからないので、相談しながら良い方法を探っていくしかないからです。
具体例
子供によって最適とする方法は違います。
だから相談できるとすれば、子供です。
そして、担任の先生とも連絡をとりながら進めていきます。
学校の様子も判断材料として重要になってくるからです。
1年生の登校しぶりへ対応したメリットとデメリット
1年生の登校しぶりへ対応したメリット
①担任との連絡が密になる
登校しぶりについて相談したり、次男の学校での様子を聞いたりするからです。
具体例
- 担任とのやりとりを密にすることで次男の学校での様子がよくわかるようになりました
②登校しぶりをしているのは次男だけでないことを知る
朝次男と一緒に歩いて登校していたので、同じように親に送迎してもらっている子に学校で遭遇したからです。
次男が登校しぶりをしたことで朝の登校時間に毎日学校へ行くことになり、次男と同じように親と登校している子の多いことを知りました。
次男だけでないんだ!という事実を知れたことが、わたしの心を軽くしました。
それは焦らなくてもいいのかなという思いにもつながったし、過去に登校しぶりをしていたという方からアドバイスをもらえる機会があったりしました。
③次男にゆっくり向き合えた
次男のつらい時の心に寄り添った経験というのは親子関係をより親密なものにしたからです。
焦らず、ゆっくり次男のペースで登校できるようにサポートしました。
それは次男にとっては嬉しいものだったようで、今はもう5年生になった次男ですが、「あの時はありがとう。ママが僕のママでよかった」と言われます。
何が原因なのか知ることも大事ですが、そっと不安な気持ちに寄り添ってあげるということが心の不安を後押ししてくれることになります。
親自身がどしっと構えるということは大事なことだなと思います。
1年生の登校しぶりへ対応したデメリット
①不安
いつ解決するのか、その答えがわからないからです。
いつまでこの状態が続くのかわからない状態というのは不安です。
対策
- 改善したことがあるのであればその事実を積み上げることです
例えば、車で送迎していたのが歩いて登校できるようになった。登校班に並んで母親と一緒に学校まで登校できるようになった。母親と教室まで入っていたのが、先生と一緒に入れるようになった。などです。
②親の関わり方に問題があったと言われる
知っているママの中には、親の関わり方に問題があり登校しぶりになったという人もいます。
それは、登校しぶりで悩んでいるママにはとてもきつい言葉です。
自分のせいでそんな風にしてしまったのかと責めても何もいいことがないからです。
対策
- いろんなアドバイスがあり、いろんな考えがあるので、聞き流しましょう。
- アドバイスの中には「登校しぶりを解決するために有効なもの」と「有効でないもの」があることを知ることです
- 有効なアドバイスだけ耳を傾ければ、変な防音は気にならなくなります
まとめ:1年生の登校しぶりへの対応の仕方のポイント
子供が登校しぶりをすると、親はどうしても動揺してしまい、解決しようといそいでしまいます。
早く日常に戻してあげたいという親心なのですが、その気持ちは子供を追い詰めてしまうことだってあります。
そして、その気持ちのために責めてしまったり、怒ってしまったり、子供がしてほしいこととは違ったサポートになってしまうこともあります。
子供は、頑張ってちょっと心が疲れてしまっている状態なので、焦って責めたり、怒ったりして欲しいわけではなく、サポートして欲しい、ちょっと疲れてしまった心を癒すために親に甘えたいんですよね。
登校しぶりを対応していただいた先生は次男を今も気にかけてくれていて、今は担任ではないですが見かけると次男に声をかけてくれるそうです。
そして、わたしにも次男の学校での成長した様子を教えてくれます。
次男の登校しぶりは、2年生に学年があがると終わりました。
大変な期間ではありましたが、次男のことを深く見つめ直す良い機会になりました。
同じように登校しぶりをしている方の少しでも参考になれば嬉しいです。